2006/05/21

「よし。じゃあ俺も今夜そうしてみるか」






 …………。



「「え?」」
 麻衣とフィーナの言葉がきれいにハモった。
「おおおお兄ちゃん、いいい今なんて」
 麻衣は少しおかしくなった言語体系で話しかけてきた。
「や、だって仲良くなるのに1番いいんだろ?」
「そ、それはそうかも……しれないけど……」
 反論できないのか、麻衣の語尾はどんどん小さくなっていった。



 夜。リースを風呂に誘ってみたら、
「……ひとりで入る」
 と言われた。
 気のせいか、リースのエメラルド色の目が赤くなっていたような……。



 深夜。リースと仲良くなる方法を考えながらベッドで過ごしていると、音も無くドアが
開いた。
 誰だろうと思いつつもなんとなく寝た振りをしていると、その人物はベッドの側までやっ
てきて、俺の顔をじっと見つめている。
「もう少し誘い方があるだろう、馬鹿者」
 小声でそう呟いて、俺の頭を拳骨でこつんと叩くと、入ってきたときと同じように静か
に部屋を出て行った。



 ……、誘い方のせいだったんだろうか。



おわり



あとがき



PCゲーム「夜明け前より瑠璃色な」のSSです。
むー、まだリースを手懐けるのは早かったようです、僕には。



それでは、また次の作品で。



��006年5月20日 ハレテテユカイな日♪



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